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音楽に挑むことシリーズ

Arturo Toscanini  
NBC Symphony Orchestra
Mass in D major, Op. 123, "Missa Solemnis"を聴いています。
『キリエ』冒頭には「心より出で−願わくば再び−心に向かうよう」
と典例文にないベートーベンの思いが託されている。
このことについて
「ベートーベンは音楽とは、作曲家の心の中で創出され、最後には聴き手の心に感動をもって受けいられるもの」
とかつてNHKの番組でピアニストのピレッシュさんがいっていた。

この番組は確かスーパーピアノレッスンだったと思う。
もう何年か前になるのですが、彼女のレッスン中の言葉に強烈に同感しました。

それ以来 練習スタイルや音楽に対する考え方が。私の中で禅的なものになり
また剣術や書に通ずる 剣禅一如 であるべきだと確信しました。

それまでは ただ上手くなるために練習して、なぜできないか なぜ進歩しないのか 、そればかり追求していました。

だから上手くなるまでは人の前で弾かないと思っていました。

それが今では YYアンサンブルというユニットを通して 今ある力を恥じることなく演奏をして、そのときのメッセージを考えるようにしています

勿論、一生懸命練習はしますが、なんというか 拘りがないというか、進歩し 変化し、自分たちのあるべき成長を伝えていけるような、そんな音楽活動に
なっています。

自然体な音楽表現というべきなのだろうか。 

いつまでたっても下手糞なのですが、

そのとき演奏を聴いてもらった人にひとつの感動を伝えていると思います。

あの時の演奏と今回は違う 上手くなってるかも? あれ 気持ちが伝わってくる。

そう思われるようになってきたのではないかと思っています。

音楽は物まねでもないし、演奏は同じ演奏ができない だがら 一期一会の芸術なんだと思います。

今のYYアンサンブルの音楽活動のあり方は正しいと確信しています。

レパートリーも広がりを見せてきたし、 ピアノとリコーダーの表現力は豊かになってきたと 手前味噌ですが感じています。

しかしどうしてそう思うようになったのか それは柳生新陰流と ピレッシュの言葉のおかげなんですね。

番組でワークショップのようなものをやっていて
inpermanence の意味をしっているか 
NHKの訳では非永続性としていました
この問いに対して、 10歳くらいの男のでベートーベンのチェロソナタの伴奏レッスンをしていた男のが
「永続的でないこと、変わる可能性のあること」と 思慮深く応えた!! しんじられん!!

この日記を書くためにあらためて inpermanenceを調べてみました。
この言葉は仏教から派生していて
doctrine of impermanence―無常という教え[原則]
につながる

その答えに対して、
ピレッシュは 

ありがとう。 
「変わると考えられている事」といっていいかしら
とても大事な事です。
なぜなら、音楽は永続性によって破壊されてしまうから、しかし、矛盾もあります
演奏家は永続性に破壊をされる事を知りながら安定感を得ようとしています。

聴衆にたいしても、ファンにたいしても 技術のたいしても フィンガリングに対しても、フレージングに対しても
解釈を求めて 平常心を得ようと努力する

つまり固定概念にはまろうとする。

じゃどうしたらいいいんだ inpermanenceを受け入れるのみ

人の生涯で確かな者は「死」唯一
そのほか全てinpermanence で不安定なのだから

これを受け入れるしかない!!

その結果自由になれる!!

と結んだ!!
すげー ピレッシュはヨーダか 高僧か!!
もう感動ですよ!!

そして グリーグの組曲「ホルベアの時代から」 モレーノという女の子にレッスンをして言ったこと。

「あなたがもし、毎日、同じ練習、つまり同じ指使い、同じスピード、同じフレージング、同じ強弱と
何もかも同じ練習を繰り返しているとしたら。真実を見失っています。

別の言い方をすれば、自分が安心したいために練習しているだけじゃないか?

真実は演奏しているその瞬間にあるのだ

そして瞬間は常に移り変わり、同じではない!!


すげー これこそ真実

柳生新陰流も武蔵も同じ事をいいていた、

いくら研鑽した型であろうとも 瞬間に対応できない体では未熟!!

これと同じじゃん 不動智の極意じゃないか!!!!


ここまで 音楽と思考いや 哲学 いや禅的な世界で音楽を語れる
ピアニストは他にはいない。


そして痛快だったのが、
ラモスという いけめん気取りの男の子がショパンの幻想即興曲で力が抜けないのを見て

試してもらいたいことがあるの。

「くたくたになるまで走ってこい!!」
「そのくたくたな体で、弾いて見ろ!!
余分な力もあなたの精神的にブロックしている 恐れや拘りが全て消えるから」

まさに!!
やっぱり 音楽は素晴らしいと思います
自分にとって心の糧になります。
心の表現をするための業は心の中にある。

最後に柳生に伝えた 沢庵の不動智
を引用すると

然れば不動明王と申すも
 人の一心の動かぬ所と申し候、

 又、身を動転せぬ事にて候、
 動転せぬとは物毎に留まらぬ事にて候、

 物一目見て其の心を止めぬを不動と申し候。

嗚呼、考えが整理できた!!
練習しようっと

演奏どんどんこなすぞ!!