TeraCoreFM休閑閑話

旧butiPanther'sblogからタイトルをTeraCoreFM休閑閑話に変更しました

要石

竹島問題はとてもシビアの問題です
単なる 花いちもんめではないですし、歴史的所有権の問題でもない

もし、我が国の仮想敵国と戦争状態になった場合 日本海はいったいどうなるかを考える必要があるのではないでしょうか?

日米安全保障条約、 米韓相互防衛条約(軍事同盟)という二枚のカードを持つ米国にとって 竹島問題のスタンスは 
「We take no position on that issue」
 つまり 米国にとってはどっちでもいいんです。 現状に対して 日韓の争いは好ましくないのですよ「not comfortable」 
http://news.tbs.co.jp/20120824/newseye/tbs_newseye5114571.html

その理由は現実てきにつきつけられている日本海の問題と 仮想敵国CとRの脅威にどう備えるかが問題なのですよ。

そのために竹島はどういう戦略的な意味を持つのか日本人は認識しないといけないのではないでしょうか

ます以下の地図を眺めてください 我が国と米国がCとRの脅威を牽制するためには、日本海において自衛隊と米軍の航空兵力、及び海上兵力が速やかに展開できなければならない。 



上の図は所謂、シーレーンである 中東からアジアに提供される海上輸送の道なのである。
なぜ 沖縄があり 佐世保があり 岩国があるのか そしてなぜ日本に米軍の海兵隊が必要なのかそしてなぜオスプレイの広い輸送航続距離が必要なのか 容易にてきるはずです 

また この国とシーレーンを考えた時に どの地域と外交努力をしなければならないか、そのために外交努力、防衛努力を具体的に何をすべきかを想像していくことが重要です
 
さらにCによる黄海の大連、旅順からの海軍力 Rのウラジオストックがらの海軍力を進路を止めるためには日本海を縦断するラインは絶対死守しなければならない。

現実に今年4月ロシア中国でМорское взаимодействие-2012
として 黄海青島海軍基地付近で大規模演習を行なっている
統合幕僚監部発表
http://www.mod.go.jp/js/Press/press2012/press_pdf/p20120418.pdf
この時 ウラジオストックからの太平洋艦隊の航路が下の地図になるのです
ちなみにこの地図上で竹島の位置がどこだか確認してみてください
竹島の本当の意味が理解できるはずです。
白線が実際の太平洋艦隊の航跡です
もしこれが黄色い線だったらいや 赤い線上となったら
日本海の漁業や資源開発はどうなるでしょうか?
そして国防上 経済上の損失はどれだけなのか想像してみてください

また白線を中国人民解放軍からみれば、中国海軍の日本海への侵入経路ともなるわけです。

この竹島がなくなると EEZ排他的経済水域 
領海の基線からその外側200海里(370km)以内の海域(領海を除く)
沿岸国に経済的な管轄権が与えられているが、他国の航海に際しては自由通航となっている海域。
 なお、排他的経済水域においては,以下の権利が認められています。
  1.天然資源の開発等に係る主権的権利
  2.人工島,設備,構築物の設置及び利用に係る管轄権
  3.海洋の科学的調査に係る管轄権
  4.海洋環境の保護及び保全に係る管轄権

つまりこのEEZが我が国が日本海で管理できうる境界線となるわけです。
ここが韓国領となるということは、より 日本列島側を ロシア海軍や中国海軍が自由に往来する事が可能になるわけです。
日米にはメリットはありませんが 中露にはメリットがあります。

そして こういった国境を接する離島による接続海域の攻防が日々存在している

我が国の多くの人が 領海、接続海域、排他的経済水域をきちんと理解していない状況がより領土の重要性を欠き、感情論や歴史認識においてのみ領土を論じる結果になる 本来の国防という観点で領土問題を認識していない現状が歯がゆくてたまりません 




また 中国による第一列島線、第二列島線のグアム サイパン パラオ ミクロネシアを結ぶエリアを中国海軍に制圧されるということは
日米にとって死活問題のなにものでもない。それは韓国にとっても同じ事である。

つまり、日韓で争って入る余裕はないのである。

もう一つの地図をみてもらいましょう 多くの人はミサイル防衛といえば、テポドンやノドンに対する脅威にそなえていれば良いとおもっているが 中国の弾道ミサイルの射程圏をイメージしてもらえれば、日本の国防上の脅威を認識してもらえるはずです。

今、日韓で椅子取りゲームをしている場合ではないのです。 如何に戦略的に日本海を考えるかなのです。そして 仮想敵国をきちんと認識すべきなのです。

無責任なナショナリズムを煽ったりするのは両国にとって得策ではないはず。とりわけ日本と米国にとっては首を締める自体になりかねない。

仮想敵国にとってのアタックチャンスを与えてはいけないのです。要石一つで全てのバランスは崩壊します。

坂入 譲