TeraCoreFM休閑閑話

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北朝鮮ミサイルの報道に不快感

坂入 譲
 
無知を利用したとんでも科学報道がされ始めている
例えば
eral/p-gn-tp0-20060708-57274.html" target="_blank">北朝鮮テポドン、狙いはやっぱり…米国

まずは発射状況の気象状況を完全に無視している。
スペースシャトルではあれだけ気象条件を考慮にいれているのに テポドンには気象条件が関係ない無敵のミサイルとなっている 私の手元資料 着弾時に気象図をみてもわかるように


発射地点と着地地点2P参照


さてさて まー マスコミが ミサイルの公表されているミサイルの基本スペックだけで発射を類推して したり顔する気持ちはわかるんだけど。

 物理に興味があった人は多分頭を悩ましてるんじゃないのかな
 または高校生や理工系の大学生もいぶかしい顔しているんじゃないかな

 まーミサイルを制御する運動方程式や軌道 方程式はかなり細かくて 基本的にはツィオルコフスキーの式
時刻tにおけるロケット飛翔体の運動量はPt= MV(1)
時刻t + ∆tでは飛翔体本体と作動流体は分裂し,その運動量はそれぞれPt+∆t= (M − ∆m)(V + ∆V )(2)
pt+∆t= ∆m(V − ue)(3)である.
したがって微少時間∆tの間の飛翔体の運動量変化は,高次の微少量∆m∆Vを無視して(Pt+∆t+ pt+∆t) − Pt= [(M − ∆m)(V + ∆V ) + ∆m(V − ue)] − MV= M∆V − ∆mue(4)となる.
系全体の運動量の変化の総和は,時間∆tの間に系に働いた外力に等しい.この場合,鉛直軸とθの角度をなして飛翔しているロケットの運動方向に働く外力は,重力による力Mg cos θと空気抵抗による力D1であり,どちらも飛行方向と逆向きに作用する.
したがって式(1),(2)よりM∆V − ∆mue= −(Mg cos θ + D)∆t(5)
この両辺を∆tで割って∆t → 0とすればMdVdt=dmdtue− Mg cos θ − D(6)
これがロケットの推力Tを表している.ロケットが地面に対して鉛直上向きに飛行しているとするとT = MdVdt=dmdtue− Mg − D(7)
いま,空気抵抗が無視できるものとすると,式(7)はdVdt=dmdtueM− g(8)
となる.ロケットの運転前,および時刻tにおけるロケット本体の質量をそれぞれM0,Mで表すことにして,式(8)を時刻0からtまで積分するとV = ueln(MM0)− gt(9)
これが,ロケットが運転開始から時刻tまでの間に獲得する速度を表すツィオルコフスキーの式である.


なんて事を計算するとですね テポドンの40秒は とっても飛行したとはいえない結果なんですよね。

打ち上げ花火ですよまさに

その運動と速度から本来の昇順を計測するのは正直いって難しいというところでしょう。 だから ロシアも米国も日本も正確な発表を回避していると思います。

上のような式で計算しなくても
中学生ペットボトルロケットの実験で習うような要素を考えれば どれだけ 北のミサイルがお粗末かが理解できると思います。
時刻 速度x成分 速度y成分 速さ x座標 y座標 ボトル内圧 ロケットの進む角度 ボトル内の水の質量 水の噴出速度 推力 ロケットにはたらく重力 空気抵抗 ガイドレールからの垂直抗力 ロケットにはたらく力のx成分 ロケットにはたらく力のy成分 ボトル内の空気の体積 ボトル内の水の量の変化 ボトル内の空気の体積の変化 ボトル内の圧力の変化 速度のx成分の変化 速度のy成分の変化 x成分の変化 y成分の変化
その他に必用な知識

かりにミサイルがきちんと鉛直軌道を制御して目標軌道に乗せるためにも
最低限必要な計算は 弾道軌道を計算しなくちゃいけないし
必用パラメーターは
勿論円周率 3.14159265358979
地球赤道面平均半径(m)R 6378136
Vc 7910 引力脱出速度だね宇宙第一速度ともいうあとは 地心引力係数や楕円軌道長径、短径 離心率 ミサイル相対速度(m/s) 半射程角 そして 射角(垂直基準) 最大弾道高(m) 周期(秒) 等等計算しないとね

 そもそも 着弾の距離と40数秒という時間から考えるとね
第一宇宙速度すら出ていないと計算できるのね。
Vc 7910 とは一秒間におよそ7.9キロメートルの速度が必要なわけで。スペースシャトルの打ち上げ見ていてもわかるとおり そのスピードに達する為にはかなりに時間を必要とするよね。ちなみにスペースシャトルは外部燃料タンク(ET)分離するまでの時間は発射から8分58秒 此処までの重力加速度3Gです。 テポドンがあくまでも大陸弾道ミサイルというのなら
 そういう時間がかかります。
此処まできたら 後は姿勢制御しながら目標物に落下するのみ
ミサイルというものは。

弾道ミサイルの基本スペック
射程:短いもので数十km、長いものは1万km以上(東京・朝鮮半島間約900km、東京・ハワイ間約
6,400km)
速度:射程1,000km級の弾道ミサイルの最高速度は毎秒約3km(マッハ約9)(航空自衛隊の要撃戦闘機F−15の最高速度の約4倍)
高度:数百kmから1,000km以上(射程1,000km級の弾道ミサイルの最高高度は約300km。旅客機の飛行高
度は約10km)

問題
テポドンが毎秒マッハ約9毎秒約3km(加速も抵抗も無視する)
として40秒後の高度は何キロメートルでしょうか?
皆さんお答えください。

逆に言えば日本に制御して落とす事は不可能なんですねw

ノドンやスカットは可能です 日本をちゃんと狙えます。

 ノドンの着弾精度はかなりのものです 日本海側の基地
原発に脅威を与える事ができたはず
 少なくとも日本政府はミサイルの迎撃ができない今
関連施設 付近の住民への避難勧告というオプションもあったはずです。 決断は難しいが。
それはさておき。

この記事はテポドンに関してなので
話を元に戻します。
 正直こないだのミサイル発射後のデータから客観的にテポドンの目標照準を割り出すのは難しいのですよ

だって飛んでないんだからw
ハワイとか西海岸とかはいえないよねww普通


それより
私はなぜマスコミが早起き小泉首相を糾弾しないのかがわかりません。雪印の社長は「俺だって寝てないんだよ」といいたら
 マスコミと社会から袋叩きにあって辞任に追い込まれたと思うんだけど。 国防の最高責任者が安全保障対策本部開設の時にいないというのは

そうそう 親分の森さんもたしか 習船「愛媛丸」とアメリカ海軍原子力潜水艦「グリーンビル」が衝突 したときゴルフしていて怒られたよね社会にw
 今回はなんで問題にならないのでしょう